Stringoの活用事例

車両試験において、12時間以上前に規定温度に保たれた試験所に搬入することが多くあります。搬入後、動力計のある測定室に入れるまでエンジンを始動させることができません。測定室では、車両は動力計に固定され、駆動輪すべてに負荷をかけ試験を行い、排気量・摩耗・燃料消費量、熱などが測定されます。試験、測定を終えて車両を測定室から搬出する際にも、エンジンを始動することはできず、また別の測定のために試験車両からエンジンを取り外すことも多々あります。このように、Stringoは車両試験で、試験所内の動力計までの車両の移動に使用されています。

新規開発された車両部品の実験時など、研究開発部門にて社内で車両を移動する際にも、構内での走行が不可能な場合が多く、Stringoが広く用いられています。

車の新規モデルの設計・デザイン時に作成されるクレイモデルは、フレームの上に作成されますが、ホイールはデザイン用であり、回転しないダミーです。クレイモデルは非常に高価でもろく、5トンになる場合もあるほど重いため、取り扱いが非常に困難です。Stringoならばクレイモデルを損傷することなく、スムーズに運搬することができます。

組立ラインの最終工程で、万が一、車両が始動しないという不良が発生した場合、迅速に車両を撤去して一刻も早くラインを復旧させなくてはなりません。Stringoを常備させることで、すばやく車両を移動させることができます。

車両の安全性をテストする衝突試験場では、センサや機器が装着された試験用ダミー人形を乗せた車両を衝突させ、その様子を録画します。衝突により破壊された車両を移動させるのに、Stringoは多用されています。

自動車博物館に展示されている車両は、非常に貴重な車両で、かつ移動させる頻度が高いため、損傷リスクを最小限に抑えて移動させることがとても重要になります。独自設計されたStringoは、このような車両も安全に移動させることができ、多くの方に喜ばれています。

Stringoを使用すると、車体に触れずに車両を移動させることができ、塗装を終えたばかりの車両やマスキングペーパーで覆われた車両を移動させる作業を、損傷のリスクなく容易に行うことができます。

車両が止められている場所から修理やサービスを行う場所まで、すばやく効率的に車両を移動させるのにStringoが使用されています。Stringoを使用すると容易に移動させることが可能なため、従業員が腰痛に悩まされることがありません。また、排気ガスの削減にもつながるため、作業環境も改善されます。

押収した車両、証拠となる車両、犯罪に使用された車両などの移動・保管から、裁判前の車両検証など、警察でも広くStringoが使われています。法医学においては、状態を維持したまま車両の移動が可能であるため、DNAの相互汚染や指紋などの車の内外に残された証拠の乱れを防ぐことができます。